2ntブログ
  1. 無料アクセス解析
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ある初心者のM女性から、主人と奴隷との「距離感」について話が聞きたい、というリクエストがありました。


「距離感」というのは、主人と奴隷との関係性の事です。

普通、SMというのは主人との間に距離がありそうな雰囲気があります。

主人の懐には、容易に近づいていけないような気がするかもしれません。


でも、おそらく質問したM女性は、主人との距離を縮めたいと考える筈です。

主人に少しでも近い存在でありたい、と思っているからです。

しかし、主従関係では絶対的な身分が違うのだから、距離を縮めるのは失礼になってしまうのではないのか・。

そもそも主人が好まないかもしれないし、

奴隷は奴隷であって、主人から「距離感を縮める必要などない」などといわれれば、それが正しいようにも感じてしまうのです。

でも、それで心の支配なんて、可能なのかどうか・。信頼関係はできるのか・・と考えてしまう。

結果、良く分からなくなってしまいます。






さて、

この話が、良く分からなくなる、矛盾を孕んでいるように感じるのは、実は、言葉の定義が明確に示されていないからです。

つまり「距離感」とは何を指し示すのか? ということ。

これをクリアーにすれば、答えを導きやすくなります。




「距離感」には2つの意味があります。

1つめ。

「接し方の距離」

2つめ。

「心の距離」

このように分けることで、いくらかすっきりと考えを進めることが出来ます。



結論から言えば、私は、主従関係において、主人と奴隷との間には、距離感が必要だと考えています。

つまり二人の間には厳格な、一本の線が存在するのです。

奴隷は主人に躾けられ、馴れ合う存在ではありません。

態度や言葉遣い、気持ち、全てにおいて服従し仕えている存在だからです。

奴隷は、主人に接する際に、ある一線を越えては絶対にいけません。

当たり前のことですね。


しかし、

私が言っている距離感とは「接し方の距離」です。

「接し方の距離」が広くても「心の距離」をあける必要がない、というのが、私の調教なのです。

つまり、愛情、信頼関係の強さは、「接し方の距離」によって損なわれないということです。

むしろ、逆に強まります。



具体的な例を書きましょう。

私は奴隷に「」を行います。

主人に仕えるための様々な礼儀作法を躾けるのです。

調教時はご挨拶から始まって、たくさんの礼儀作法があります。

~してはいけない。・・~するときは、~しなさい等、多岐にわたるでしょう。

与えられたものに感謝する気持ちなどもそうです。


どうして躾けるかといえば、奴隷をより支配し服従させ、愛でたいからです。

しかし同時に、躾によって二人の「接し方の距離」は広がります。「心の距離」を縮めるために、です。

厳格な支配の元に交わされる深い関係ほど、悦びをもたらすものはない、ということを貴女が一番知っているはずです。

それこそがSMだからです。

奴隷は、躾けられるにつれ、多くの悦びを感じることでしょう。

より深い関係を築きたいから、「接し方の距離」を保っているのです。


私は奴隷が「接し方の距離」を厳密に守れば守るほど、奴隷の事を好ましく感じます。

自分を律して私についてこようとする奴隷は貴重です。

そういう奴隷こそ、真に大切にすべき存在だと常々感じています。





(ちなみに、この「距離感」という質問の答えは、Sによってかなり考え方のバラつきがあるように感じます。
心の距離を重視されていないSも多くいます。良い悪いではなく、その場合、私の意見とは違った結論になります)







ページトップへ戻る
関連記事
コメント
お世話になっております。
宗夜様お久しぶりです。毎回素晴らしい内容で勉強になります。 「心の距離」と「接し方の距離」共感致します。 私は自称「S」ではありますが、SadistではなくMasterでありたいと常に思っております。 大きな愛と躾を持って愛奴に接し、精神と肉体を支配する者でありたい。 しかしそれは非常に難しい。そして奥深い。だからこそ、私も大きな人間になれるように努力しなくては・・・と思う今日この頃なのです。 PS.毎度訳わからんコメントですみません。^^;
2011/07/05(Tue) 03:02 | URL | kimu | 【編集
No title
『接し方の距離』と
『心の距離』
宗夜さま
今回もわかりやすく解説してくださり、ありがとうございます
m(_ _)m
たいへん勉強になります
私が未熟ゆえに、ご主人さまの真意を感じ取れず、不安に思ってしまうのかもしれません
こんな私でも、少しずつ心の距離が縮められるように、ご主人さまにお仕えしていきたいと思いました
P.S.
宗夜さまのブログ更新
以前より早いペースですね?
私としてはたいへん嬉しいのですが、くれぐれもご無理なさらないように、お体をご自愛ください
(^O^)
2011/07/05(Tue) 09:13 | URL | サクラ | 【編集
No title
宗夜様、いつも大変興味深く、また更新を楽しみに、ブログを拝見させて頂いております。
この世界に足を踏み入れて間もない私ですが、主従関係の距離感については、以前より自身が深く考え…矛盾を感じていたことでもありました。
接し方の距離を広げることが、心の距離をも広げることになる…と考えていた私ですが、この記事を読み、全く逆の考え方をしていたことに気付きました。
ただ、主従関係を結び…実際にご主人様との接し方の距離が広がっても、不思議と心の距離が離れる…とは感じられなかったので、今回の内容を読ませて頂き、そういうことなんだ…とスッキリした気持ちになりました。
いつも宗夜様のブログから学ぶことが多く、心が救われたこともたくさんありました。
本当にありがとうございます。
また次回の更新も楽しみにしております。
長文のコメント、大変失礼致しました。
2011/07/05(Tue) 13:10 | URL | 亜美 | 【編集
No title
宗夜様 こんばんわ
更新とても嬉しいです♪

難しい質問ですのに‥さすが宗夜様らしい整然としたお答え‥
わかりやすく すんなり理解出来ました(*´∇`*)

親しき仲にも礼儀あり‥ 主従関係ではない私達ですが
心は誰よりも何処までも愛しい人の傍に近づきながら
良い意味で、越えてはいけない一線みたいなものは常に感じています‥

暑くてバテてしまいそうな毎日ですが(@_@)
どうぞ御自愛なさって下さいね。。
またの更新を‥ひっそり楽しみに待っております(*^-^*)
2011/07/05(Tue) 21:19 | URL | Ravia@携帯 | 【編集
No title
kimuさん
お久しぶりです^^
SadistではなくMasterという言葉、深いです。
私はどちらも追ってしまいそうで、そのあたりにまだまだ試行錯誤の余地があると考えています。
支配とは難しいからこそ、どっぷりと浸かってしまう傾向ありますよね。だからこそ私も日々努力だと思います^^
2011/07/06(Wed) 22:52 | URL | 宗夜 -shuuya- | 【編集
No title
サクラさん
仰るとおり、ご主人様の隠れた真意というものが必ずある筈です。前向きな言葉にほっとしました。
何かのお役に立てれば、と書いているので。
blogのペースは、一応、毎月一本を目標にしています^^
次の記事でで多分100本目のような気がするので、これからも継続していければと思っています。
お気遣いありがとうございます。
2011/07/06(Wed) 22:58 | URL | 宗夜 -shuuya- | 【編集
No title
亜美さん
スッキリしていただいて、私も嬉しいですね。
このエントリの内容は、M女性なら誰しも疑問に思ったり、不安に思ったりする事だと思います。
その分デリケートな話題のような気もします。
ですからその分、いつもよりも時間をかけて記しましたので、
何か得るものがあったなら、書いた甲斐がありました。
2011/07/06(Wed) 23:04 | URL | 宗夜 -shuuya- | 【編集
No title
Raviaさん
そうですね、SMでなくても男女の関係には、その諺通りの知恵が生きると思います。
逆に、とても親しい間柄でも、礼儀というものがあるほうが、
関係がよりよくなるのでしょう。
いつもながら、鋭いですね^^
これからも、よろしくお願いします。
2011/07/06(Wed) 23:15 | URL | 宗夜 -shuuya- | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事へのトラックバック