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何年か前の話。


奴隷を連れて食事を愉しもうと、ある一軒の店。


小さなエスカレータを使って上がると、その店はある。


予約名を告げて、

薄暗いエントランスから迷路めいた通路を案内してもらい、

暗がりの中の個室に到達した。


岩をくりぬいたような造形の小部屋は、おのおの独立しているから、プライバシーが保たれている。



瑞穂は、「素敵なお店ですね」と言った。


テーブルに、90度斜めに向き合って座る形で、自然とお互いの距離は近くなる。

近くはあるが、最大限、瑞穂は遠慮がちに私から少し離れて座った。


テーブルの上には小さな蝋燭があり、表情が微かに分かる。

いきなり近くに座ることなどしない控えめな行動は、見ていて繊細な気持ちを感じる。

笑顔とは裏腹に、瑞穂は少し緊張しているようだった。



ひととおりの注文をしてしまえば、あとは普通の会話が弾む。

仕事のこと。趣味のこと。

色々な話題に転がる。

ただし、ときどき際どい話しを織り交ぜてみる。



そんな際どい話しをしていても、徐々に瑞穂の緊張がほぐれてくる様子が分かった。

なぜなら大胆に私に視線を絡ませることが多くなるから。


それでもあくまで控えめに。

それが色香を漂わせているように感じた。

瞳の奥が何かを求めているような瞳だった。



一時間ほど経った後、化粧室に立つ女の背後から、私は唐突に命じた。


はしたない内容。

下着とストッキングを脱いでくるように。


女はそんな言葉を待っていたかのような顔で、はい、と返事をした。



化粧室に行き戻ってきた奴隷の表情は先ほどとは違い、さらに色気を纏っている。

美しい表情だ。

暗い小部屋だったが、短いスカートから生々しい脚が伸びている。




少し肌寒い室温だっだので、

「寒いか?」ときいてみる。

女は首を横に振った。いいえ。


少し間を置いて「熱いか?」ときいてみる。

女は躊躇った後、小声で「身体が熱いです」と言う。



瑞穂のぴったり揃えられた脚の間に、私は足先を滑り込ませると、

強制的に両脚を開けさせた。

暗い個室のテーブルの下で、瑞穂の脚は広げられる。

つい閉じようとする彼女に対し、軽く足先でふくらはぎを蹴る。

びくんと身体を震わせて、タイトスカートギリギリまで広げつづける。

「そのまま、その状態でいなさい」




そういう時間は、

SM的な派手さはないけれど、とても淫靡な匂いがあると思う。


私からすれば、鞭を打っているときと変わらぬ心情になる。

物理的な快楽を与えずとも、瑞穂は体温を上げ、軽く汗ばんでいた。




手を握ると、強く握り返してきた。









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