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奴隷は身体に汗をまとわらせ荒い呼吸をしている。

鞭が終わったばかりなのだ。

体力も精神も消耗している。

私はソファに座る。

拘束を解くため、近くに寄せようと脇の下に手を入れると、熱が籠もり湿っている。
奴隷は縄を名残惜しいと感じる余裕もないほど、そのまま私の膝の上に崩れ落ちる。


もちろん休息を与えてもいい。だがそんな気分ではない。

休む暇も与えず、私は奴隷の髪を掴むと顔を起こさせる。


上気した美しい顔が見える。閉じていた目を私に向けようとするが、すこしだけ彷徨っている視線から色香が漂う。



奉仕を命じる。

奴隷は小さく頷き、礼儀正しく一通りの返事をする。小さな声で。
そして、奉仕させていただいてよろしいでしょうか、という内容の言葉を口にする。

私はそれに頷き、天井に視線を逸らせた後目を閉じ、純粋に感覚を楽しむ。


下半身への奉仕が始まると、時間をかけて躾けた結果を感じ取ることが出来る。

ひとつひとつの動作が、私の身体に合っている。
逆に奉仕下手な女は、リズムが悪い。



甘い息づかいと、時折無意識に発せられる淫靡な言葉が相まって、心地よいリズムが刻まれる。



しかし、
それに身を浸していると、そのリズムが全て想像内に収まっていることに気づく。
奴隷は、私が躾けた事を忠実に守ったのだから当然のことだ。

想定通りの快楽は飽きが来る。なんというエゴ。



そして、次のある躾けを思いめぐらせる。
それが予想外の行為を生む。













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